パンフォーカスとは?初心者でも簡単に理解できる撮影テクニック

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写真の一部だけがぼけてしまう

風景全体をクリアに撮りたいけどやり方がわからん

カメラ初心者の方で、風景を綺麗に撮りたいけどなんだか上手く撮れないと感じたことはありませんか?

特に、風景写真や広がりのあるシーンでは、手前から奥まで鮮明に写したいと思うことが多いはず。

パンフォーカスをしっかり理解すれば、すべての被写体にピントが合ったようなクリアな写真が簡単に撮影できるようになります。

では、どうすればパンフォーカスを実現できるのでしょうか?

実は、ポイントさえ押さえれば、誰でも簡単に撮影できるようになります。絞りの設定やレンズの選び方を工夫することで、プロのようなパンフォーカス写真を撮影することが可能です。

この記事では、パンフォーカスの基本概念から実践的な撮影方法までを詳しく解説します。

この記事を書いた人

harukino(はるきの)
アパレル企業で3年間カメラマンとして従事した後、フォトグラファー×Webライターとして活動中。モデル撮影・物撮り・ファミリーフォト・スクールフォトなど多岐にわたって撮影しています。趣味は旅行で、19カ国30都市渡航。インド横断などのバックパッカー経験あり。
撮影依頼もお待ちしてます。

目次

パンフォーカスについて

パンフォーカスとは、手前の被写体から遠くの背景まで、すべてにピントが合っていることを指します。正式には、すべてにピントが合っているというわけではなく、「ピントが合っている様な状態」のことを指します。この技術を使えば、風景写真やスナップ写真など、広範囲にわたるシーンを鮮明に写し取ることが可能です。

例えば、街中で近くにある建物や遠くに見える山のすべてをクリアに撮影できるのがパンフォーカスの特徴です。

パンフォーカスを実現するための3つのポイント

パンフォーカスにするためには、以下の3つのポイントを押さえる必要があります。

1. 絞りを絞る(F値を大きくする)

パンフォーカスを得るには、カメラを絞り、F値を大きく設定します。これにより、被写界深度が深くなり、近くから遠くまでピントが合いやすくなります。

目安としては、F8以上を推奨しますが、F11やF16など、さらに絞ることでより深い被写界深度を確保できます。ただし、F値を大きくすると、光の取り込み量が減るため、シャッタースピードやISO感度を調整して露出を補正する必要があります。

補足:被写界深度とは?

被写界深度とは、ピントが合って見える範囲のことを指します。被写界深度が深いほど、手前から奥まで広い範囲にピントが合い、逆に被写界深度が浅いと、ピントが合っている範囲が限られ、背景や前景がぼけて見えることになります。

パンフォーカスを実現するには、被写界深度を深くすることが必要で、そのためには絞りを絞る(F値を大きくする)ことや、広角レンズを使うことが効果的です。

被写界深度は、以下の3つの要因で決まります。

  • 絞り(F値):F値が大きいほど被写界深度が深く、逆にF値が小さいと被写界深度が浅くなります。
  • 焦点距離:焦点距離が短い広角レンズでは被写界深度が深くなり、逆に長い焦点距離の望遠レンズでは被写界深度が浅くなります。
  • 撮影距離:被写体との距離が近いほど被写界深度は浅く、遠いほど深くなります。

これらの要因を理解し、うまくコントロールすることで、パンフォーカスやボケを効果的に使い分けられます。

2. 広角レンズを使う

パンフォーカスを実現するもう一つのポイントは、広角レンズを使用することです。焦点距離が短いほど、被写界深度が深くなり、より広い範囲にピントを合わせることができます。

例えば、24mm以下の焦点距離を持つレンズが理想的です。ただし、望遠レンズを使用すると、被写界深度が浅くなるため、パンフォーカスには向いていません。

3. 過焦点距離を把握する

過焦点距離を理解して撮影すると全体がきれいに撮れる

過焦点距離(かしょうてんきょり)とは、カメラのレンズをある特定の距離にピントを合わせることで、手前から遠くまで広い範囲を鮮明に撮影できる最短の距離のことです。

具体的には、レンズを過焦点距離に合わせると、その半分の距離から無限遠までがピントの合った写真が撮れます。風景写真などで、前景から背景までくっきりと写したいときに役立ちます。

なお、レンズやF値によって計算方法がありますが、サイトを利用してしまった方がおおよそのピント位置のがわかるのでおすすめです。

ピント位置が前過ぎると後景にピントが合わなくなる・遠くがボケる
ピント位置が後ろ過ぎると前景にピントが合わなくなる・近くがボケる

実際の撮影手順

パンフォーカスを活かした写真を撮影する際の手順は以下の通りです。

STEP
明るい場所で被写体を選ぶ

明るい場所ではカメラのシャッタースピードを速く設定でき、被写体がブレることを防げます。適切な露出を保ちながら絞りを小さく(F値を大きく)できるため、パンフォーカスを実現しやすいです。

STEP
広角レンズもしくは広角域で撮影する

広角レンズはもともと被写界深度(ピントが合う範囲)が広いため、より多くの要素にピントを合わせることが可能です。パンフォーカスを実現するには、広角域で撮影することが効果的。

STEP
絞りをF8以上に設定する

F11〜16くらいに絞れるなら絞りましょう。F8以上の絞りに設定することで、被写界深度が深くなり、広範囲にピントが合う写真が撮れます。

STEP

被写界深度はレンズの焦点距離、F値、被写体との距離によって変わります。撮影状況に応じて、どの範囲がピントの合う領域になるか計算し、過焦点距離の位置を考える際に活用しましょう。

STEP
ピント位置を決めて撮影

状況により異なりますが、手前1/3くらいを目安にしてみるといい感じに撮れます。

  1. これらを踏まえた上で撮影を行うことで、手前から遠くまでピントが合った写真を撮影できます。

パンフォーカスの違いについて

フルサイズとAPS-Cによるパンフォーカスの違い

カメラのセンサーサイズによって、パンフォーカスの効果にも違いが現れます。一般的に、フルサイズカメラはセンサーが大きいため、同じF値でも被写界深度が浅くなりがちです。

一方、APS-Cセンサーはフルサイズよりも小さいため、同じF値であっても被写界深度が深くなり、パンフォーカスを実現しやすくなります。そのため、APS-Cカメラを使うことで、より簡単にパンフォーカス撮影可能です。

パンフォーカスとボケの違い

パンフォーカスは、すべての範囲にピントが合っているため、手前から奥までクリアな画像が得られます。一方、ボケは、特定の被写体にのみピントを合わせ、背景や前景をぼかす撮影手法。

風景写真ではパンフォーカスが好まれる一方、ポートレートや特定の被写体を強調したい場合には、ボケを活用して撮影することが多いです。

パンフォーカスを使いこなそう

以下、パンフォーカスについてのまとめです。

  • パンフォーカスとは写真全体にピントを合わたような撮影方法
  • 絞りを絞る(F値を大きくする)
  • 広角レンズを使う
  • 過焦点距離を把握して撮影する

パンフォーカスはカメラの設定や距離感など、慣れるまでは時間がかかるかもしれませんが、慣れてしまえば感覚で設定できるようになります。

上記内容を理解しつつ、試行錯誤しながら風景写真を撮影してみてください。

大切なカメラを守るために

最後に大切なカメラを扱う際のおすすめグッズを紹介します。最小限これだけは携帯しておくと安心です。

あると便利!初心者にもおすすめなカメラグッズ

レンズを買ったら定期的な手入れは必須です。

ホコリやチリを取るブロアーや、レンズクリーナーは持っておくと良いでしょう。

特にレンズクリーナーはレンズやボディの清掃だけでなく、スマホやパソコンのディスプレイ拭きにも活躍するスグレモノなので持っておくと重宝します。

格安で入れる携行品損害保険

カメラやレンズなどの高価な機材は、携行品損害保険への加入も検討しましょう。この保険は、特定の持ち物に対する補償を提供し、万が一のトラブルに備えられます。

筆者は楽天の持ち物安心サポートに加入しています。今のところ、破損していないので保険を適用してもらったことがありませんが、カメラ破損時のお守りとして加入しています。


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