
カメラはよく使っているけど、清掃なんて一度もしたことがない
そんな方は意外と多いのではないでしょうか。
気づかないうちにレンズには皮脂やチリ、ボディのすき間にはホコリが溜まり、写りや動作に影響することもあります。



接触不良になったり、故障の原因になることも。
でも安心してください。
清掃といっても、難しい技術や特別な工具は必要ありません。
この記事では、筆者がふだん行っている、無理なく続けられるカメラの清掃方法を紹介します。
アルコールの使い方や接点の手入れなど、最低限これだけやっておけばOKという手順を動画とテキストでわかりやすくまとめました。
専門業者にオーバーホールを頼むことも大切ですが、日頃の手入れをしておけば、カメラを長く快適に使えますよ。


harukino(はるきの)
旅好きなノマドを楽しむフリーランス。インド横断などのバックパッカー経験もあり。
アパレル企業でカメラマンとして従事した後、フォトグラファー×Webライターとして活動中。モデル撮影・物撮り・ファミリーフォト・スクールフォトなど多岐にわたって撮影しています。撮影依頼もお待ちしてます。
清掃前にそろえる道具


清掃を始める前に、必要な道具を準備しましょう。最低限これだけあれば十分です。
必要に応じて、ドライボックスや防湿庫も検討しておくと、清掃後の保管も安心です。
HAKUBA レンズクリーニングティッシュ(ウェットタイプ)
HAKUBA レンズクリーニングティッシュ(ウェットタイプ)は、レンズや液晶画面などの汚れをサッと拭き取れる使い捨てのクリーニングシートです。アルコールを含んだウェットタイプで、指紋や皮脂、ホコリをしっかり除去。
個包装なので持ち運びにも便利で、撮影中の手入れにも向いています。



レンズを手軽に拭けて、外出先でも使いやすい便利アイテムです。
ブロアー
ブロアーは、カメラやレンズのホコリやチリを吹き飛ばすために使う、クリーニングの基本アイテムです。
手でポンピングするだけで空気を噴射できる仕組みになっていて、ティッシュやクロスで拭く前に使うことで、表面に残った粒子を取り除き、レンズにキズがつくのを防いでくれます。
中でも人気なのが、HAKUBAの「ハイパワーブロアー」。大きめサイズで強い風を出せるので、細かいホコリもしっかり吹き飛ばせます。グリップも握りやすく、安定して使えるのが特徴です。
無水エタノール
無水エタノールは、水分をほとんど含まない純度99.5%以上のエタノールです。
揮発性が高く、拭き跡が残りにくいため、カメラや精密機器の掃除によく使われています。
接点やレンズ周辺の皮脂・汚れ落としに便利で、ブロアーや綿棒とあわせて使うのが効果的です。
なお、「無水エタノールIP(イソプロパノール配合)」は素材を傷める可能性があるため、カメラの清掃には純粋な無水エタノールを選びましょう。
綿棒(毛羽立ちの少ないもの)
ケバ立たないタイプの綿棒は、レンズやカメラボディの接点部分を掃除するのに便利なアイテムです。
接点は金属同士が接触して通信する重要な部分なので、汚れがあると、レンズの認識エラーやAF不良の原因になることもあります。
使う綿棒は、通常のものではなく「ケバ立ちにくい精密機器用」のものが理想です。
繊維が残らないので、接点のクリーニングにも安心して使えます。



動画内では毛羽立ちの少ない普通の綿棒を使用していますが、
繊維が残るのが心配な方は精密機械用の綿棒を使用しましょう。
カメラの清掃手順【動画付き】
ここからは、大まかなカメラの清掃手順を説明しています。動画でも解説しているので、合わせて確認してみてください。
まずは、チリやホコリを吹き飛ばすためにブロアーを使います。
特に、レンズまわりの溝や隙間に入り込んだ細かいホコリを除去するのに効果的です。
吹きかける距離は3〜5cmほどが目安。
強く押しすぎず、やさしく数回プシュッと吹くだけで十分です。
レンズクリーニングティッシュで、カメラ全体の汚れを落とします。
レンズ表面はもちろん、ボディのグリップ、シャッターボタン、ファインダー周辺など、手が触れやすい部分を中心に拭いてください。
レンズキャップやフードも一緒に手入れすることで、チリや汚れの再付着を防げます。
ボディとレンズの接点部分は、通電や通信に関わる重要な場所です。
ここは無水エタノールを染み込ませた綿棒で軽くなぞるように清掃します。
清掃する際は、斜め下にしてホコリが内部に入りこまないように清掃します。
強くこすらず、表面をやさしくなでるように拭きましょう。
綿棒はケバ立たないタイプを使用してください。
最後に、接点部分を斜め下に向けて再度ブロアーを吹きかけます。
こうすることで、内部にホコリが入りにくくなるだけでなく、ホコリが下に落ちてくれます。
残ったエタノールも自然に乾きやすくなるので、一石二鳥です。
ファインダーや液晶の手入れ


ファインダー周辺や液晶画面は、皮脂やホコリが付きやすい部分です。
マイクロファイバークロスやクリーニングティッシュを使って、やさしく拭き取りましょう。
特に液晶はコーティングが施されているため、強く擦るのはNG。
必要以上に力を入れず、表面をなでるように手入れをしてください。
カメラやレンズの保管方法
清掃が終わったら、カメラを良い環境で保管しましょう。
湿度の高い場所に放置していると、レンズや内部にカビが生える原因になります。
防湿庫やドライボックスを活用して、安定した湿度で保管しましょう。



日本はジメジメした気候なので、防湿庫は必須です。
そのまま放置しておくとカビる原因になるため、注意しましょう。
コスパ最強な防湿庫レビューはコチラ!


故障や破損は保険で備えよう!
どれだけ丁寧に扱っていても、カメラの落下や水濡れ、盗難といったトラブルは突然起こるもの。そんな“もしも”に備えておくと、安心感がぐっと違います。
おすすめなのが、年間たった2,780円(税込)で最大30万円まで補償される物損保険。
うっかり落としたときの修理費用はもちろん、盗難や水濡れまで幅広くカバーしてくれます。
1日あたり約8円で、大切な機材をしっかり守れるお得なサービスです。
よくある質問
清掃の頻度は?
2、3ヶ月に1回を目安に。外での撮影が多い人は2〜3週間に1回でもいいでしょう。
さらに海や砂場などの環境で撮影した場合は、撮影後すぐに清掃するのがおすすめです。
センサーの掃除はどうする?
センサーは繊細です。
ブロアーでホコリを飛ばすだけに留め、汚れが落ちない場合はメーカーの清掃サービスを利用しましょう。
まとめ


今回は超基本的なカメラの清掃方法について解説しました。
結論、カメラのメンテナンスはなんだか難しそうと考えなくても大丈夫です。
ブロアー、レンズクリーナー、綿棒といった基本的な道具があれば、日常的な手入れは十分に対応できます。
砂ぼこりや指紋が気になるときに、さっと掃除するだけでも効果は十分。
こまめにケアしておけば、トラブルの予防にもつながりますし、安心して撮影できるでしょう。