「測光」という言葉を耳にしたことがあるでしょうか?カメラを持っている人はなんとなく聞いたことがあるし、画面設定で見かけたな・・・なんて方もいるかもしれません。
しかし、実は多くのカメラにはこの測光機能が搭載されており、非常に重要な役割を果たしています。
測光とは何かというと、カメラで被写体の明るさを測ることです。
撮影において、光・明るさはとても重要です。この測光モードを適切に使い分けることで、さまざまな光の状況に対応できるようになり、思った通りの写真を撮れるようになりますよ。
今回は、測光モードの種類とその使い分けについて詳しく解説していきます。
harukino(はるきの)
アパレル企業で3年間カメラマンとして従事した後、フォトグラファー×Webライターとして活動中。モデル撮影・物撮り・ファミリーフォト・スクールフォトなど多岐にわたって撮影しています。趣味は旅行で、19カ国30都市渡航。インド横断などのバックパッカー経験あり。
撮影依頼もお待ちしてます。
測光モードは3種類
まず、測光モードには大きく分けて3つの種類があります。
- マルチパターン測光・評価測光
- 中央部重点測光
- スポット測光・部分測光
※メーカーにより呼称が異なります
これらのモードは、どの部分を基準に測光するかによって使い分けられます。それぞれの測光モードについての特徴と、メリット・デメリットを見ていきましょう。
マルチパターン測光・評価測光
マルチパターン測光・評価測光は、最も万能な測光モードです。広範囲の被写体に対応でき、光が均等に当たっているシーンや、複雑な光の条件がない場合に強みを発揮します。
一方で、背景が明るいシーンでは、カメラが全体の明るさを平均化しようとするため、被写体の顔が暗くなりやすいという点にも注意が必要です。
例えば、空や水面を背景にした場合、背景の明るさが強調され、被写体が適切に露出されない可能性があります。逆光のシーンでも同様に、被写体が暗くなりがちです。このような状況では、マルチパターン測光は適していない場合があります。
とはいえ、一番万能な測光モードでもあるので、基本はマルチパターン測光・評価測光を使用し、状況に応じて都度変更するのがおすすめです。
中央部重点測光
このモードは、名前の通り、画面中央を基準に測光します。被写体が中央に配置されている場合や、被写体が画角の大部分を占めている場合に有効です。
例えば、ポートレート撮影や、被写体が画面の中心に位置する構図の場合、この測光モードは非常に役立ちます。背景が複雑だったり、明るさにばらつきがあったりする場合でも、中央の被写体が正確に露出されるため、意図した通りの写真が撮りやすくなります。
ただし、被写体が中央にいない場合には、このモードは効果を発揮しません。被写体が画面の隅にいる構図や、中央以外の部分を強調したい場合には、中央部重点測光ではなく、他の測光モードを選択するほうが望ましいでしょう。
このモードは、被写体が中心にあり、かつ背景の影響を最小限に抑えたいときに有効ですが、全体の構図や被写体の位置に応じて、適切な測光モードを選択すると良いでしょう。
スポット測光・部分測光
スポット測光・部分測光は、特に明暗差が激しいシーンに適しています。背景と被写体の明るさに大きな差がある場合でも、的確に測光できるのが特徴です。
例えば、強い逆光の中で人物の顔にスポットライトを当てたような状況や、舞台上の主役を撮影する場合など、特定の部分だけをしっかりと露出させたいシーンに適しています。背景が暗い中で被写体だけが明るい場合や、その逆の状況でも、スポット測光を使うことで狙った部分を正確に捉えることが可能です。
ただし、測光するポイントが細かいため、合わせたい場所と少しでもずれてしまうと、思ったような露出が得られなくなることもあります。例えば、被写体の顔に合わせようとしていたポイントが髪や衣服にずれてしまうと、顔が暗く映るなど、意図しない結果になる場合も・・・。
そのため、スポット測光を使用する際には、ピンポイントで測光ポイントを正確に設定しましょう。特に動きのある被写体を撮影する場合には、注意深くポイントを設定し、必要に応じて露出補正を行うことが推奨されます。また、このモードは比較的上級者向けと言えるかもしれませんが、使いこなすことでクリエイティブな写真を撮影しやすくなります。
正しく理解して写真のクオリティをあげてみよう!
以下、各測光モードのまとめです。
マルチパターン測光
- 万能な測光モード。広範囲の被写体に対応し、均等な光に強い。
- 背景が明るい場合や逆光のシーンでは、被写体が暗くなりやすい。
中央部重点測光
- 画面中央の被写体に焦点を当てて測光するモード。
- 被写体が中央に配置されている場合に有効。中央にいない場合は適さない。
- スポット測光
- 特定の小さなエリアに対して測光を行うモード。
- 明暗差が激しいシーンで効果的。ポイントがずれると露出が大きく変わるリスクあり。
大まかに3種類ある測光モード。
測光パターンを適宜変えて撮影することで、ワンランク上の撮影体験ができるはずです。
測光モードを理解した上で、撮影に挑戦してみてください。
大切なカメラを守るために
最後に大切なカメラを扱う際のおすすめグッズを紹介します。最小限これだけは携帯しておくと安心です。
あると便利!初心者にもおすすめなカメラグッズ
レンズを買ったら定期的な手入れは必須です。
ホコリやチリを取るブロアーや、レンズクリーナーは持っておくと良いでしょう。
特にレンズクリーナーはレンズやボディの清掃だけでなく、スマホやパソコンのディスプレイ拭きにも活躍するスグレモノなので持っておくと重宝します。
格安で入れる携行品損害保険
カメラやレンズなどの高価な機材は、携行品損害保険への加入も検討しましょう。この保険は、特定の持ち物に対する補償を提供し、万が一のトラブルに備えられます。
筆者は楽天の持ち物安心サポートに加入しています。今のところ、破損していないので保険を適用してもらったことがありませんが、カメラ破損時のお守りとして加入しています。